Petani Coffee 竹田和弘さん[糸島と珈琲と、ひと。 - 第六杯目 -]
2018.09.01
「この方とこうやってゆっくりお話できる日が来るなんて思ってもいなかったなあ。」
汗をかき続けるお茶の入ったグラス越しに向かい合って座っているのはペタニコーヒーの竹田和弘さん。
彼を前にしてそんな事を思い、自分がこれまで過ごしてきた3年近い時の流れがフラッシュバックした。
僕が伊都安蔵里に勤め始めるもっと前、東京の武蔵小山という街に住んでいた頃に糸島へ移住をしようと準備を進めていて、下見も兼ねて実際に訪れた際に立ち寄ったのがペタニコーヒーさんだった。
その後糸島へ住処を移して伊都安蔵里に携わるようになり、お店のカフェで提供しているコーヒー豆がペタニさんの豆だと知った時は「縁というものは本当に不思議だな」と心底感じたものでした。
個人的にも感慨深いインタビューになったこの日の様子を初夏のじんわり暖かかった頃の空気と共にお届けいたします。
ペタニコーヒーはそもそもOPENしていない?
—糸島のコーヒー屋さんといえばペタニーコーヒーという方もきっと多いのではないかと思いますがお店をOPENされてもうどのくらいになるんですか?
竹田さん :
「最初の店舗になった古い小屋があるんですけどそこに焙煎機を置いてもうちょっとで7年になります。
ただ、僕いままで『お店をOPENした』と言ってきてないのでまだOPENしてないと言えばしてないんです(笑)
2011年9月にイベントへ出店させてもらった時に初めてペタニコーヒーの屋号で人にコーヒーを提供したのでその日をOPEN日として言う事はありますけど、OPENと言ってきてない分アニバーサリーもないような感じではあるんですよね。」
—と言う事は今は何となく焙煎している場所にお客様が来られていると言う感じなんでしょうか?(笑)
竹田さん :
「そうですね(笑)
まあただ一緒に働いてくれる仲間もいますし怒ってくれるお客さんもいるのでちゃんと店らしくはなってきたかなと思っています(笑)
至らないところばかりですがそんな感じです。」
—かちっと決まりすぎないその感じ、僕は好きですよ(笑)
サラリーマン、農家を経てコーヒー屋に。
—糸島に店舗を構えられていますが竹田さん自身も地元の生まれなんですか?
竹田さん :
「生まれも育ちも糸島の志摩で大学までずっと福岡でした。
一度三年半くらいサラリーマンをやって広告の営業をやってたんですけど仕事せずに当時ハマってたコーヒーの勉強を図書室でしたりとか、コーヒーの本持って営業に出たりとかしてました(笑)
そこから福岡の珈琲屋さんで焙煎機を触らせてもらったりというのをスーツ着たままやってましたね。手網焙煎はやってたんですけど焙煎機の仕組みってどんなだろうとか、この味とこの味の違いってなんだ、みたいなこととか。
その時は別にコーヒーを仕事にしたいと思ってたわけでも無く好きで興味があったという感じでした。
コーヒーインストラクターの資格とかコーヒーマイスターの資格とかを好きが高じて取ってみたりして “ 自分をふざけてみる ” ということをしてた時期でしたね。
大学生の頃も缶コーヒーをがぶ飲みしてた程度で具体的にコーヒーに興味を持ったタイミングははっきり憶えていないんです。
2000年頃にスタバの台頭とかスペシャルティコーヒーを扱うお店とかが一気に増えてきて今までの缶コーヒーだったり苦いだけのコーヒーとは違うコーヒーに出会う機会が増えて、フルーツっぽいものとかにも出会ったりして感動してどんどんハマっていったのが10代後半です。」
竹田さん :
「サラリーマンを辞めた後、なにかしらしようと自分の中で何かを探しているというか、、、言葉が見つからないですけどそんな状況があって。
WWOOF (ウーフ = 農業体験と交流のNGO )とかワーホリとかも調べたりもしてました。
赤道北南25度のところがコーヒーベルトと呼ばれる豆の産地として有名なエリアだったりするんですけどオーストラリアはそこにかかってるのにコーヒーの話はあんまり聞かないなと思ったんです。
オーストラリアの北東の方にコーヒー豆を作ってるところがあってそこにエリアを絞って直接農家さんへメールを送ったりして問い合わせてみたり動き出したんですけど、そんな矢先にうちのばあちゃんがボケてしまって倒れちゃった。」
ばあちゃんと過ごした時間が育んだもの
竹田さん :
「家族誰も見る人がいない、ふわふわしてるやつはいる。それ僕の事なんですけど(笑)
で世話しろと言う事になった。
僕自身も小学校の頃に親父が死んでばあちゃんに育てられた典型的なばあちゃん子だったので、じゃあこれは見るタイミングなのかなと思ってWWOOFやワーホリはいったん保留にして集中してばあちゃんを看ようと決めました。
今思うとそれがすごく大事な時間だったんですよね。
三ヶ月半くらい認知生活を共にしてその後倒れちゃって一ヶ月くらいの病院生活後に亡くなっちゃったんですけど、介護って普段なかなか経験しないじゃないですか。
26歳くらいの頃でしたけどその時期って介護の事なんて考えもしてない。
でもなんかすごく楽しかったんですよね、多分当時の僕は変な精神状態だったとは思うんです。
認知の入ってる人が深夜徘徊したりとか言葉が分からないとか、それが楽しいと言うかそこに僕もどっぷり浸かってその世界を楽しむみたいな経験ができた。」
竹田さん:
「いちご農家をやってる磯本農園の磯本というやつがいて彼とは高校の同級生なんですけど、ある日急に『竹田なにしてんの?』って会いに来て『ふらふらしてるけどこういう状態で、ばあちゃん亡くなって保留にしてたWWOOF行くかとかやりたい事ってなんだろうってふわふわ考えてる感じ。』と伝えたら彼が『俺農家になりたいんだよね。』と言ってきて。
それはおもしろそうだねと自分も言って、ばあちゃんが亡くなった事が区切りになって二人でねぎ農家のヤトミ農園さんでお世話になる事になったんです。
そこから一年間お世話になってその後沖という同級生も含めて三人で独立して農家を始めました。
名前も決めて、一時期は作った野菜を伊都安蔵里さんにも卸したりしていました。
三人で一年やったんですけど、三人だと甘え合うんですよ(笑)
で、これ一回それぞれどんな手段でもいいから一年間で100万円づつ貯めて、本当にまた三人でやりたいのかとか、100万円づつ出し合ってでもまた農業やるのか、もしくは一人一人でやるのか様子を見ようという事で各々お金を貯める期間に入ったんです。
そもそもは三人で集まって一年で資金が底を尽きたのでこんなことになったんですけどね(笑)」
竹田さん :
「自分はそのお金を貯める期間の中で農業と言うのが “ 生活する上で稼ぐ事 “ としては捉えられなくなって、やるなら一番自分に嘘をつかずにやれるものがいいなとか純粋に好きなものがいいなと考えて。
もちろん畑も純粋に好きなものだったんですけど、もうひとつ コーヒー と言う道があったなと。
だんだんそっちへ気持ちが変わっていきました。
農業には仕事とは違うところで関わらせてもらってコーヒーの事を本気で考えてみようと。
それぞれの道を歩いていくと決まってヤトミ農園さんを辞めて、コーヒー農家の現状を知りたくてインドネシアに行き当たりばったりで二ヶ月くらい行きました。
当時は意識してなかったですけどきっともうコーヒーをやりたいという想いがあったんだと思います。
沖と磯本の二人は『その気持ちも分かるから行ってこい』と言ってくれたんですよね。」
—インドネシアに行くと竹田さんが決めた時にはもうお二人はコーヒーを仕事にされると確信されていたんでしょうか。
竹田さん :
「うーん、どうでしょうね。
聞いたこと無いですけど、それは改めて聞いてみたいですね(笑)
目的が決まったのでお金を貯めるための方法として以前やっていた広告の営業にまた戻りました。
2011年の3月には沖と磯本は100万貯めてて、僕はサラリーマンだったこともあって引き継ぎやらで遅れて5月に会社を辞めました。
一年間でそれぞれが考えて、沖は個人で沖農園として農業をやる、磯本も個人で磯本農園としてやる、自分はコーヒーをやるという感じでペタニコーヒーの看板を立ち上げたんです。」
動き出すコーヒー屋としての時間
竹田さん :
「今使ってる焙煎機は昔福岡で触らせてもらったのと同じメーカーのものなんですけど大阪で作られていて、現地に車で行って車内泊しながらいろんな機種を触りました。
最初は僕も経営とかなにも分かっていないし “ お客様を招く “ と言うイメージが無かったんです。
とりあえず焙煎が出来れば卸業務が出来るしそれでやっていけないかと。
なのでまず焙煎機を置く場所さえあればどうにかなると思っていろんな物件を探しました。
当時の僕は身成(みなり)も髪が長かったりしていて、それが理由かは分からないですけど『ここ貸してください』と話をしても相手にしてもらえなかった。
怪しいやつだな、みたいな(笑)
でも縁あって小金丸の元そば屋さんの跡地を借りる事が出来てそこに焙煎機を置いて、売るわけではなくただ楽しくて豆を焼いてました。
それが2011年の9月で、10月には先ほどお話したイベントへ出店する事になって初めてお客様へコーヒーを販売することになります。
お店はまだ焙煎機を置いただけで片付いてもいなかったしお客様を招くような感じではなかったんですけど『どこで買えるの?』と言ってもらうようになってきたのでじゃあきれいにしなくちゃいけないと沖と磯本に手伝ってもらって壁塗りや掃除をしたりしはじめました。
今度は『どこで飲めるの?』と言っていただくようになったので磯本に机を作ってもらったりみんなでDIYをはじめた。
そこで4年近く営業をした後に、店を別の場所に移そうと思って山の方とかも探してたんですけどまたいろんな縁があってもともと診察所だったという建物に出会った。
『まだ山にひっそりとか若造 早いんだよ』と神様に言われてるような気がして、結果そこを改装して今の店になりました。」
—実は僕が東京から糸島へ引っ越そうかなと考えてた時に下見も兼ねて来た事があったんですけど、その時に立ち寄らせていただいて初めてペタニさんのコーヒーを飲んだんです。
結果そのあと本当に引っ越す事になって、最初に茶をしばきに行くならと向かったのもペタニさんで。
なので僕がペタニさんで飲んだ一杯目のコーヒーと二杯目では住んでる場所も自分の状況も全然違うんですよね。
人生のターニングポイントで飲んだ二杯でした。
竹田さん :
「えー、なんかそうやって利用していただいた方の想いとかそういう話を聞くとたまらないですね。
ちょっと感動できますね。
人ってそれぞれにストーリーがあるじゃないですか、そういう一杯があったと言うのを聞くと引き締まると言うか忘れてはいけないですね。
お客様側の話を聞く事ってあまり無いですし当たり前のように日々が流れがちなので。
気持ちの鮮度って大事ですね。」
—2011年の9月に焙煎機が入って10月に出店と言うカタチでペタニコーヒーが本格スタートしたわけですがその後はどんな流れで今へと繋がるんでしょうか。
竹田さん :
「どのくらいの時期にお客様が来てくれるようになったのか、自分も招くようになったのか憶えていないんです。
正式にOPENしましたとも言わなかったし、不定休だし。
最初の一年くらいは呼ばれたらイベントに参加したりしてましたけど、ひとりでやってるんでそうなると店は閉まる。
その辺に関しては適当でしたね、店に自分がいたらラッキーみたいな(笑)
これじゃ埒(らち)明かないしお客様もなにそれ?ってなっちゃうじゃないですか(笑)
それからちょっとお招き出来る時間を決めたりしました。
今ペタニコーヒーを7年くらいやっていますけど、昔のフライヤーに携帯の番号を載せてたのでそれをみて『開いてますか?』とか未だに問い合せをもらうので、お店をやるときはちゃんとOPENしますとか営業時間も決めないとダメです(笑)」
—これからお店を開店される方はぜひ参考に(笑)
農家生活とPetani Coffeeという名前の由来
竹田さん :
「ペタニコーヒーの名前の由来にも実は農家生活が影響してるんです。
名前を決めようってなった時に憶えてもらいやすい名前がいいんじゃないかと、もういっそ『竹田商店』でもいいんじゃいなかとか考え込んでしまって。
磯本が家に遊びに来た時にベッドに寝っころがって『どんな名前がいいやろう』とふざけていろんな事話してたら【ペタニ】っていう響きの言葉が出てきた。
僕がコーヒー屋を始める2年前にインドネシアへ行った時に農家を意味する【ペタニ】という言葉を使って『アイム ペタニ!』ってよく言ってたんで出てきたんだと思います。
初めて行ったコーヒー農地だったし想いとか全部繋がるなと思って、これがペタニコーヒーの名前の由来です。
僕が29歳のころですね。」
—それはとても素敵ですね。
今でも三人が農で繋がっているんだなと感じました。
以降あの場所で営業が続いて、そろそろ10周年というのが見えてくる頃かと思います。
竹田さん :
「10年目まではもがく時だと思っていてちゃんと糧にしていかないとなと。
なのでへらへらしながらもがき苦しんでます(笑)
“ 前進する ” と言うよりは ” 整備する ” という事も多くてあれこれ進めたいというのもあるんだけど、突き進むにも整備することに結構時間をかけなくちゃいけない。」
竹田さん :
「攻めたいけどモタモタする感覚もあるし、前進していないと後退するだけなので前進する事が出来ないのは怖いですね。
ブームって言うのも怖いじゃないですか、そのひとくくりにはなりたくないしペタニコーヒーとして自立したいというのもある。
いろいろ決めごとを固めていけば楽になるのかもしれないですし、10周年まではこうやってもがき続けるのかな。
かっこつけたくないんですよね、
土臭いやつの方が信用できるなと思うんです。
先輩方をみていてもそういう人って男前だなと。自分もそうでありたいとも思いますし。」
竹田さん :
「お店を作る時も担当してくれた大工さんに『いかにかっこつけないか』とか『いかにダサくするか』というのを伝えたりしていました。
大工さんには『もっとかっこつけていいでしょ』とは言われましたけど(笑)
でもそのバランスを慎重にとっていた事はすごく憶えています。
やっぱりコーヒー好きな人だけに来てほしいわけではなくて、若い子もいておじいちゃんがいておばあちゃん同士が話してたり、長靴履いてお百姓さんが豆買いに来たりとかいろんな人がいてくれると言う事に喜びを感じる。それってかっこつけてたり偏ってたりすると出来ない事だと思うんです。
それこそ最初のお店で磯本に作ってもらったテーブル、使いにくいしガタガタなんですけどあえて今もそれを置いていたり。
サラリーマンの時は広告という物理的な在庫が無いものをお客さんへおすすめしていて、その頃は『この枠でこの値段は絶対良いですよ!』とかって言えてたんですけど豆を売るようになってからはそんなこと言った事無いです。
言えないんですよね。
いいかどうかはお客様次第、気に入っていただけるかどうかはいつもずっと不安だし、口が裂けても絶対良いなんて言えない。
広告時代にそうやって言えてた自分って本当じゃないなと今は思うんです。
なのでもし豆で同じ事言い出したらそれはウソです(笑)」
—(笑)
竹田さん :
「自分が手を加えたものを売るのって難しいなってやりはじめてから気付きました。
いかに丁寧にやってもこれが良いとは言えない不安が常にあるので卸先さんには困られる事もありますけど(笑)
『アイスコーヒー淹れたいんだけどどう淹れたらいい?』って聞かれて『無限にあります』とか言っちゃうんで(笑)
本意としては何が良いと言うのは無いので、いろんな淹れ方をして飲んでみて一番おいしいと感じた方法で淹れてもらえると嬉しいですと伝えています。
うちと一緒の淹れ方じゃなくていいし同じ豆でも出してもらっているお店毎に味が違っていた方がおもしろいと思うし。
その人がいいと思って淹れている想いはお客様にも伝わるし、僕が言ったままに何となく淹れるとなんとなくな味になっちゃうものだと思う。」
—竹田さんのその想いはしっかり伝わっていると僕は感じています。
お店で提供されている豆はどのように選定されているんですか?
竹田さん :
「サンプルでいくつか仕入れさせてもらってローストを何パターンか試して気に入らなかったら出さないし、豆の良さを引き出せたって思えたら提供するようにしています。
この豆は硬いからとか柔らかいからとか、焙煎機の排気のコントロールひとつでも違うし火力によっても違う、焙煎する時間も変わったりそういったものを常に探っていて、そうやりながらレシピはある程度決まるんですけどレシピ通りにやり続けていると変化がなくなると言うかそれ以上がなくなるのでちょっとした変化を加えながらひとつひとつアプローチの仕方を変えて感覚を掴むようにしています。
常に “ 今のベストを尽くす “ というのは意識しています。」
ペタニコーヒーのこれからのこと。
竹田さん :
「《小さく強く》いたい、という想いがあるので二店舗目を持とうと言う気持ちは今のところありません。
とか言いながら二店舗目出したりするかもしれないですけど(笑)
でも《小さく強く》というイメージは本当にあります。
今から10年目に向かって自分自身や仲間、お客様と向き合いながらいろんな事が決まって行くのかなと思っています。
まだじたばたしていくんだと思います。」
これまでのコーヒー人生の中で忘れられない出来事を教えてください。
竹田さん :
「忘れられないエピソードはたくさんあって選べないですけど、沖と磯本に手伝ってもらって一番最初にイベント出店したとき、初めて自分の淹れたコーヒーが自己満足ではなく人に伝わった瞬間と言うのは忘れられないですね。
家族も喜んでくれて、その日の売り上げを手に焼き肉屋さんで沖と磯本の三人で飲んだんですけどそこから7年経ってみて思い返すとその日一日みんなが笑ってたんですよ。
あの日からすべてがスタートしている、10年目を迎える時には三人でまた焼き肉でも行きたいですね(笑)」
—その時はまたいろんなお話を聞かせてください!
今日はありがとうございました。
最初から、珈琲とまわりの仲間は特別なものだった。
なるようにそうなっていったと感じるには充分すぎるほどいろんな出来事がもうすでに用意されていて、竹田さんはその中をひたすらに走り続ける時間という霧の中に居たんじゃないかという気がした。
竹田さんの中にはおばあちゃん、農で繋がった仲間、一緒に働いているスタッフ、これまで出会った人とこれから出会うであろうすべての人への想いが血として流れているんだと思う。
彼は間違いなく人間らしくここ糸島で " 生きて " いる。
流行やそういった類いのものには惑わされない生き物としての感はきっと何よりも強いのだ。
そんな竹田さんの手から紡がれる一杯の珈琲が今日もまた誰かの手へと渡っていくのです。
文・絵 : 山口達也
写真 : tokuto(写真家)
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