白糸酒造代表 田中信彦さんに聞く蔵開き" ハネ木まつりの楽しみ方 "
2018.02.19
白糸酒造代表 田中信彦さんに聞く蔵開き" ハネ木まつりの楽しみ方 "
伊都安蔵里から車で1分の場所で日本酒を作られている白糸酒造さん。
今年も2月24、25日(土日)の2日間蔵開きとして " ハネ木祭り " を開催され
二ヶ月後の4月14、15日(土日)にも開催となります。
昨年開催時に白糸酒造代表の田中信彦さんに直接ハネ木についてお話を伺わせていただいていました。
その時のお話をこちらでご紹介いたします。
ハネ木まつりの由来
ーー糸島の蔵開きの代名詞でもある『ハネ木まつり』ですがいつ頃からはじまった行事なんですか?
田中さん :
「この蔵開きは今から40年ほど前に始まりました。
始まった当初は30〜40名のお客様が来場されるくらいの規模で、映写会なども合わせて開催させていただいていました。
今では毎回5000名以上のお客様で賑わう蔵開きにまで広がり、おかげ様で2018年2月の開催時も多くの方で賑わいました。」
ーーふだんは解放されていない蔵の中ですがこの蔵開きの2日間だけは実際に中を見学できるように
なりますね。
入り口にかかっている大きなくす玉のような飾りにはどんな意味があるんですか?
田中さん :
「蔵の正面入り口に飾りつけてある緑色の大きな球体は " 杉玉 " と呼ばれていて新酒出来たという事を知らせる目印の役目を持っています。
一年かけて緑から黄金色へと変化していく過程も楽しむ事が出来ます。」
" ハネ木 " の意味
ーー蔵開きの名前にもなっている " ハネ木 " の由来を教えてください。
田中さん :
「そもそもハネ木まつりの『ハネ木』という名前の意味、
これは樫の木で作られた器具に石を結びつけた大型の道具の事で、白糸酒造のお酒を作る過程で使用されるものです。
てこの原理を利用して、木の先端に石のおもりをひとつづつ手作業で結びつけていくと麹とお酒の入った布の袋をゆっくり絞る事ができるんです。
ゆっくり絞るので雑味の出てしまう最後まで絞りきりをすることなくお酒の抽出ができ、口当たりのいいものに仕上がります。
この搾り方の事を『ハネ木搾り』と呼び、昔はこの手法がお酒作りの一般的な技法でした。
現在では機械化が進みこの技法が残っている酒蔵はほとんどなく、白糸酒造では代々伝わるこの大変貴重な方法を残して現在も酒造りをしています。
蔵開き当日は蔵人によるそういった説明もあるので是非多くの方にご来場いただければと思います。」
伊都安蔵里からも車で2分と近い白糸酒造さんの蔵開きが今週の土日に開催となります。
当日はおちょこ購入者への振る舞い酒、地元糸島の店舗による出店も多数予定されていますので、
週末のちょっとした小旅行に糸島まで足を伸ばされてみてはいかがでしょうか。
《 白糸酒造 》
web site : http://shiraito.com/
写真・文 : 山口達也